ボランティアについて
ボランティアの語源
ボランティアの語源は、ラテン語「volo(ウォロ) … 喜んで~する」の名詞形である「Voluntas(ウォランタス) … 自由意志」と言われています。そこから、フランス語「volonte(ボランテ):喜び、精神」から、英語「volunteer(ボランティア)」と派生し、日本に伝わってきたと言われています(諸説有)
この語源の意味が持つ"自発性・自主性"は、ボランティア活動には欠かすことはできません。
日本へは、明治の終わりから大正時代にかけてのころに伝わり、1970年代ころから広く知られていきました。当時は、「善意」「善行」「奉仕活動」などと訳され、"自発的な活動”というより、"善い行い"という活動の内容が重視されるような意味合いで広まりました。
ボランティアの4原則
ボランティア活動には、活動をする上で大切にしたい4原則があります。
ゴロ良く、「やる気・世直し・手弁当」とも言われており、これに要素を1つ追加した4原則です。
自主性・自発性(やる気)
「自分が活動したいと思うものを」
ボランティア活動は周りからの強制や、義務で行うものではありません。自分で考え、自分で決め、自分から取り組んでこそです。「他人に言われなくても、やる」「納得できなかったら、しない(やらない)」選択できるものであり、「自己責任で活動」が基本です。
また、安全に長くボランティア活動を続けるためには、自分にできることを、自分のペースで行うことも大切です。
ご自身の生活や体・考えを犠牲にして取り組む活動は、続けられないだけではなく、事故やケガの元になります。
社会性・連帯性 (世直し)
「相手と一緒に、開いた活動を」
ボランティア活動では、一人で取り組む活動もありますが、相手がいるものや、仲間と一緒に取り組む活動も多くあります。
相手(ボランティアが必要な方)がいる活動で、特に気をつけたいのは、できることを奪ってしまうこと、ではないでしょうか?「(一方的に)してあげる」ではなく「一緒に」、「ボランティアする・されるの関係」ではなく「対等な関係」で、お互いに楽しく・安全なボランティア活動を!
また、ボランティアはテーマを自分で選んで(決めて)できる活動です。ご自身の困りごと・身の回りの困りごとをテーマにしたボランティア活動はいかがでしょうか?きっと、地域で同じ困りごとを感じている方がいて、その方の力になることができます。
無償性・無給性 (手弁当)
「タダでやるではなく、タダでもやる」
ボランティア活動では、たくさんの学び・体験や新たな人との出会い、さらにご自身の居場所や役割を見つけ、生きがい・やりがいを得られるなど、金品のように目に見えるもの以上に多くのことを得ることができます。金銭や感謝など、相手からいただく見返りではなく、自分の中で「良い学び・感情」を見出しましょう。
※実費弁償(活動に係る費用等)の受け取りは、ボランティア活動保険で無償の範囲と記載されています。すべてを活動者が負担するのではなく、活動前に希望者とよく検討をすることが大切です。
先駆性・創造性
「自由な発想で、作りだす」
全国のボランティア活動の中には、地域の困りごとを解決したいけれど、制度やサービスは使えない…。だったら、自分たちの手で地域を良くしよう!と、立ち上がったボランティアもいます。
普段皆さんが感じている困りごとは、地域全体の困りごとかもしれません。それを解決するのは、きっと「困ったことはお互い様」と、地域で支え合うことではないでしょうか。
また、従来の考え方にとらわれない自由なアイディアの中に、地域を良くするためのヒントがあるかもしれません。
ボランティアの誤解
ボランティア元年、とは
1995年1月17日、阪神淡路大震災が発生。この災害で、6,000人以上が亡くなりました。
発災後、現地におけるボランティア活動者数は、一日平均2万人を超え、3か月で述べ117万人になりました。さらに、現地以外での活動(義援金・物資提供等)を含むと、更に多くの人が活動していたことがわかります。この震災が、多くの人にボランティアについて認識・重要視される、きっかけとなりました。この年を境にボランティア活動推進の動きが顕著になり、ボランティア活動に関心を抱く人が増えていったのです。
以上から、この年(1997年)は日本における『ボランティア元年』と言われています。